2019年12月31日火曜日

料理もします

いさなにく
やくみもきかす
たつたあげ
からあげなのに
またつくるとは

解説
クジラの肉を生姜やニンニクなどの薬味を効かせた醤油に漬け込んで作った竜田揚げ。
手間がかかり、作るのが面倒くさい唐揚げではあるけれど、また作ってしまったよ。

鼻水か花水か

かすみたつ
すぎたることの
うらめしさ
とめどながるる
はなみずきかな

解説
霞のように脳裏に浮かぶ過去の思い出のうらめしいことよ。

花水木の花を見ていると、涙が止まらなくなる。

全然違います。
霞のように杉花粉が舞っており、うらめしいったらありゃしない。

鼻水とともに気力も延々と流れ出ていってしまうよ。

団子を食いながら考える


みたらしの
すまほかたてに
まさぐれば
すべらぬゆびの
たれぞかわきて

解説
見たら死ぬと言われている須磨の浦の帆掛け船
片手でまさぐって見ると誰かの干からびて滑らない指先に触れた。

違います
みたらし団子を食べながらスマートフォンをまさぐっていると、タレが画面に着いて乾いてしまい、指が滑りにくくなることであるよ。

様々な臼

世界には、餅をつく臼、粉を引く臼だけでなく、様々な臼があることがわかります。

アウレリ臼
アントニ臼
イシ臼
オ臼
オクタヴィ臼
ガ臼
グ臼
グレゴリ臼
カラ臼
ケフェ臼
サ臼
シベリ臼
シリ臼
ストラディバリ臼
スリ臼
ゼ臼
セリネンティ臼
ソ臼
ツキ臼
テ臼
ト臼
ノ臼
ハ臼
ヒキ臼
ブ臼
フミ臼
プリ臼
ベテルギ臼
ホ臼
マ臼
ム臼
モ臼
モミスリ臼
ユ臼
ユリ臼
ラ臼
ロ臼

2019年12月29日日曜日

武蔵野線で考える

そもそもの始まりがこの一首でした。

こしかけの
したにつきたるはんどるを
てまえにひけば
とびらひらかん

解説

椅子の下のハンドルを手前に引くとドアが開き、外へ出ることができます。外へ出る際は、他の列車に注意してください。

夕方、ノウゼンカズラを見ながら

あかねさす
しゆにそまりしは
すいかずら
そのひぐらしの
こえをききつつ

解説
夕日がさしてきて
あそこで朱に染まっているのは
スイカだよね?
向こうの方からその日暮らしの人の声が聞こえてくるよ

いろいろ考える

はんはあく
いやいやけふは
あかたしに
かにのころつけ
こはんおおもり

解説
飯場が開いて
今日も嫌々仕事に行った
赤田は死んでしまったし
可児市の湖畔でころを付ける仕事は大森がしていることであるよ。

違います
今日もハンバーグにしようか?
いやいや、今日は違うものにしよう。
赤出汁に、カニコロッケ、そしてご飯は大盛りね。

バリウムについて考える

健康診断のあと。
ズビズビノ
リュウサンバリウム
シロクソン
タンサンバリウム
コレサッソザイ

解説
ずびすびと下剤ですぐに排出されて白い雲子を生み出すのは硫酸バリウムであるよ。
ところが炭酸バリウムは殺鼠剤であるというではないか。

ヒマな雨の車中で詠みましてん

本当は蘭印だけどね。

印蘭の
万効嬉し
紅顔の
御隠公なる
沈香の雫

解説
印蘭(インドネシアあたり)の沈香の雫(煙)は、有難いことにあらゆる病気に効果があり、ご隠居さんの頬も紅見をおびて若返ったように見えるのです。
注)読み方を間違えないように「沈香=じんこう」ですよ。ヘンな当て字もしないでね。

富士山を見ながら

いろいろあって、食事制限があり、こんなことになったのです。

田子の浦ゆ
しらす入れて見れば
雑炊の
さぞ旨からん
芭蕉齧らん

田子の浦をぬけ、岸壁で昼飯の雑炊を食べているのだが、名物の釜揚げシラスをいれたら、さぞ旨かったであろうなと、思いながらデザートのバナナを食べるのであった。

それから数日後。
 
田子の浦ゆ
掻き入れて食えば
しらす丼
不尽の高嶺は
雲に隠れん

田子の浦を抜けて
しらす丼を掻き入れるように食っている。
ほら、この間食えなかったからさ。
雨がちで富士山は雲の向こう側。